数理経済分析2020年度春夏学期

新型コロナウイルス対策として、2020年度春学期の大学院「数理経済分析」の
講義進行にあたり、当面(少なくとも4月中)、当該 BBS を用いて情報のやりとり、
資料の配布等を行いたく思います。

大学のCLE等、各方向からこちらにリンクを貼ります。

情報は当該スレッドに集中するつもりです。準備が整い次第こちらに情報をアップ
していきますので、どうぞ宜しくお願いします。

浦井 憲 2020/04/03(Fri) 14:00 No.281
第一回目講義(4月10日金曜日)に代えて
本講義では H.Nikaido による Sperner 補題の類似定理の証明を中心に、ホモロジー論の入門
という意味合いも含めた講義を行う予定であった。当面5月連休明けまでの対策として、添付
の論文を資料として配布する。

言うまでもなくスペルナー補題は不動点定理の証明の中核をなすものであり、一般均衡理論の
厳密な数学的内容を把握しようとする者は、その内容を習熟しておくことが望ましい。

資料の論文には、有限的手順ということを重視した、スペルナー補題の証明が、その
第2節に厳密な形で書かれている。履修者は、連休明けまでの間にこの論文に目を通し、
できれば、2節の内容を、その証明も含めて精読しておくように。

引き続き、情報を追加していくので、少なくとも週に一度はこの掲示板をチェックすること。

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浦井 憲 2020/04/10(Fri) 13:52 No.291
二階堂 Analogue of Sperner's Lemma 数理経済分析2020年度春学期
Nikaido (1959) における Sperner's Lemma 類似定理の資料を挙げる。資料は 2006 年3月
一橋大学における二階堂副包先生を偲ぶコンファレンスにおいて報告されたものであり、
Urai (2010), Fixed Points and Economic Equilibria の第6章および7章の骨格となって
いる内容である。当該論文は単独で読めるようになっているので参考までにアップしておく。

当該の Sperner's Lemma 類似定理は、ビエトリスホモロジー、チェックホモロジーの良い
入門題材となり、Eilenberg-Montgomery の不動点定理の証明などにも用いることができる。

[添付]: 638587 bytes

浦井 憲 2020/04/22(Wed) 19:24 Home No.311
GW 後の当該講義の予定ならびに本日の課題
GW が過ぎ、本日(5月8日)からについてお知らせします。今のところ、本講義については
資料の配布と、それを通じた課題という形で進行するつもりですが、6月以降は Zoom 用い
たライブ配信も(講義の一部として)使用することも考えています。いずれにせよ、5月中
は、4月と同様です。すみませんが、よろしくお願いします。

まず、前回の Nikaido Analogue of Sperner's Lemma の資料について、参考文献および文献
参照に TeX のコンパイルミスがあったので、改めて修正した PDF をここに添付します。続
けて、本日の課題として、読んで欲しい資料を、以下2回に分け、解説を含めて投稿します。

[添付]: 642262 bytes

浦井 憲 2020/05/08(Fri) 00:34 Home No.347
数理経済分析5月8日課題1/2
先に挙げた Nikaido による Analogue of Sperner's Lemma の解説論文を読む前に、それに先立って
ここに添付した資料から読み始める方が良さそうなので、こちらから始めます。この資料は、副読本
教科書として挙げている Urai (2010), Fixed Points and Economic Equilibria からの抜粋です。

資料の p.8 の真ん中、Homology Theory is ... から読み始めて下さい。当該授業内容はホモロジー
理論の入門的内容を含みますが、まずはチェックタイプのホモロジー論というものを用いて、簡単に
ホモロジー論とはどのようなものかについて、述べてあります。ここを読むに当たって、位相空間
と開被覆 open covering という概念は、あらかじめ必須になりますが、それは各自で補って下さい。

[添付]: 912600 bytes

浦井 憲 2020/05/08(Fri) 00:48 Home No.348
数理経済分析5月8日課題2/2
引き続き、教科書副読本の Urai(2010), Fixed Points and Economic Equilibria, pp.10-11
をアップします。線形代数の概念を前提にしていますが、いずれにしても先のページと合わせて、
大学学部レベルの数学知識のみで読めると思います。p.11 の下の方、次の 1.2.4 節に変わる前
までを読んで頂いて、代数位相幾何学(ホモロジー論)の大まかな意義を、掴んで下されば十分
です。

[添付]: 931537 bytes

浦井 憲 2020/05/08(Fri) 00:59 Home No.349
数理経済分析6月からの講義形式と5月末までの課題
大学の方針として、春夏学期はオンラインでの授業ということが決まったようなので、6月から
の講義形式は Zoom によるライブ配信を加えた形にする方向で、ほぼ決定です。最初は6月5日
からになると思います。詳細は5月中にこの掲示板ならびにメールでお知らせする予定です。

5月末までの数学準備として、副読本 urai (2010) の数学準備部分(1.3節, p.12-p.25)の PDF を
資料添付しましたので、目を通しておいて下さい。

[添付]: 2161746 bytes

浦井 憲 2020/05/20(Wed) 04:03 No.376
6月からの講義形式について
昨日メールでお知らせしたところですが、6月5日(金)からの講義は zoom でのライブ配信を利用
する形で行います。

フルに90分のライブ授業ということではなく、時間は 3:30 から 1 時間程度で、内容としては教材を
用いた課題の提供をミックスした形でと考えています。

Zoom の ID およびパスワードについてはセキュリティー上ここには書きませんので、メールでお伝え
したところのものを、以後きちんと管理保管しておいて下さい。(CLE にも ID および Password
の情報については確認できるようにしてあります。)
浦井 憲 2020/05/28(Thu) 01:50 No.391
6月5日講義板書
zoom による講義での板書写真をアップします。
浦井 憲 2020/06/05(Fri) 16:33 No.411
6月12日講義資料 1/2
教科書の p.131 からの star refinement の定義です。
浦井 憲 2020/06/12(Fri) 16:31 No.425
6月12日講義資料 2/2
教科書 p.132-p.133 です。Star Refinement の定義とその存在の Lemma です。
浦井 憲 2020/06/12(Fri) 16:47 No.427
6月12日講義板書
講義時の板書をアップします。
浦井 憲 2020/06/12(Fri) 16:52 No.428
6月19日講義板書
二階堂コンファレンス資料での Lemma 0.2.1 の証明を読む。Urysohn の補題を用いた、
有限 Covering の Closed Refinement の存在証明まで。

次回は、教科書 p.132 の Lemma 6.1.1 の証明で、これを読み直す。

上のために必要な資料は、二つ上に既にアップしていましたので、そちらを利用して下さい。

浦井 憲 2020/06/19(Fri) 16:34 No.435
6月26日板書
教科書 p.132, Lemma 6.1.1 証明最初の (1) 段階について、任意の Covering を Binary Covering
の Intersection Covering にできるという問題について、宿題となった。

ちなみに (2) 段階は問題なく、次回は (1) が解決したらその先に進めるという段階。


最初の (1) については、任意の Covering に対して、それを何らかの Binary Covering
の Intersection Covering の、そのまた Subcovering ということであれば、可能で
あるので、その形で証明を続けることができるのではないかと考えています。

次回その形で進めて行きます。念のため、数学書 Tukey の該当箇所を次の投稿として
アップしておきます。

浦井 憲 2020/06/27(Sat) 13:22 No.460
Star Refinement の存在について Tukey の該当箇所
Tukey p.47-p.48 該当箇所です。
浦井 憲 2020/06/27(Sat) 13:41 No.461
Tukey p.44 です。
画像をアップします。p.44, 2.5 が該当の主張ですが、証明はありません。来週まで考えてみます。
章の変わり目で、ここだけで十分読めますので、どうか皆さんも考えてみて下さい。

浦井 憲 2020/07/03(Fri) 16:44 No.474
7月3日の講義板書です
講義板書をアップします。あまり進展していませんが、subcovering 条件を外して (1) を示さないと
いけない、ということが分かりました。また、Tukey を見ると、同じ方法で主張がなされているようだ
ということも分かりました。

浦井 憲 2020/07/03(Fri) 16:51 No.475
7月10日講義板書です
再度二階堂コンファレンス資料での Lemma 0.2.1 の証明に戻っています。やはりこちらも証明がうまくいっていないようです。
浦井 憲 2020/07/17(Fri) 14:18 No.492
7/17 講義資料を追加します。
追加資料1です。
浦井 憲 2020/07/17(Fri) 14:42 No.493
7/17 講義資料としてもう一枚追加です
もう一枚追加します。教科書からです。両方合わせて、順極限、逆極限、抽象単体の解説になります。
浦井 憲 2020/07/17(Fri) 14:45 No.494
7月17日講義板書
本日講義の板書です。
浦井 憲 2020/07/17(Fri) 16:55 No.495
7月24日(金)は休日のため講義のライブ配信はしません
すみません。前回のライブ配信で、7月24日に講義をするようなことを言ってしまったのですが、
今年は特別のカレンダーで、7月24日が休日であることを失念しておりました。休日なので講義
はありません。従ってライブ配信もありません。

そうなると、講義はあと一回、7月31日を残すのみとなってしまったのですが、何とか収まる
ように頑張ります。最終回では、この講義での話に関連する形での最終レポート課題を出すと
思います。宜しくお願いします。
浦井 憲 2020/07/19(Sun) 23:39 No.498
7/31 本日の資料
本日の資料、教科書 p.132, Lemma 6.1.1 証明の修正です。
浦井 憲 2020/07/31(Fri) 15:01 No.520
7/31 本日の板書と最終課題
お疲れさまでした。本日の板書です。

教科書 Fixed Points and Economic Equilibria, p.132, Lemma 6.1.1 の証明修正について、
確認および所見を述べることを最終レポートとします。CLE での提出をお願いします。

浦井 憲 2020/07/31(Fri) 16:54 No.521
課題提出お疲れ様でした Lemma 6.1.1 の最終解決です
課題提出お疲れ様でした。Lemma 6.1.1 について、最終的には添付ファイルのような形で
解決ということにさせて頂きたいと思います。

結論から言うと、7月31日に提案した (2) の変更でも不十分であり、別の証明を考えました。

添付ファイルでは、(1) の主張(即ち Tukey の方式に沿った議論)は諦め、数学的帰納法
の用い方を少し変える形で、ダイレクトに証明しました。教科書の主張 (2) の方は、むしろ
形をきちんと整えた上で、用いている感じの証明になりました。

今学期はこの star refinement の証明を巡って、すっかりそちらにかかってしまいましたが、
また機会あれば、これを用いた Sperner 補題の証明の方にしっかり進みたいと思っています。
それでは、またお会いできる機会があるのを、楽しみにしております。

[添付]: 82137 bytes

浦井 憲 2020/08/12(Wed) 22:03 No.546
Lemma 6.1.1 の最終解決の 8.13 改訂版
読み返すと、誤植がかなりあったので、改訂しました。加えて不要な議論を取り去るなど、議論の進展を
少しクリアーにしました。

[添付]: 79122 bytes

浦井 憲 2020/08/13(Thu) 18:43 No.553
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